ナイジェリアでポリオ根絶に向けた画期的進展
8月. 28, 2019
8月21日、ナイジェリアでは野生型ポリオウイルスによる症例が最後に報告されてから3年が経過しました。これにより、来年には世界保健機関(WHO)アフリカ地域全土がポリオフリーとして宣言される可能性があります。
ナイジェリアでのこの画期的進展は、国内外からの資金、何千人もの保健従事者による尽力、北部での情勢不安によりこれまでワクチンを届けることができなかった地域での予防接種戦略も含め、各方面での努力が実を結んだ結果です。
ロータリーのインターナショナル・ポリオプラス委員長であるマイケル K. マクガバン氏は、次のように述べています。「ロータリー、世界ポリオ根絶推進活動のパートナー、ナイジェリア政府は、予防接種と疾病検知システムを強化してきました。ナイジェリアでこれまでワクチンを届けるのが困難だった地域で、より多くの子どもたちに予防接種ができるようになりました」
ナイジェリアのロータリー会員が重要な役割を果たしていると述べるマクガバン氏は、「ロータリアンはポリオ根絶への認識向上、政府へのアドボカシー、安全な水を危険な地域にもたらすといった補足的な基本的保健ニーズへの取り組みにも尽力した」と話します。
ナイジェリアは、アフリカ最後のポリオ常在国です。アフリカで野生型ポリオウイルスの根絶が認定されれば、WHOの6地域のうち5つにおいてポリオフリーが達成されることとなります。同じく野生型ポリオウイルス常在国であるアフガニスタンとパキスタンでは、ウイルスの伝搬が現在も阻止されていません。
ロータリーのナイジェリア全国ポリオプラス委員長であるツンジ・フンショ氏は、ナイジェリアでの達成を評価しつつも、ロータリー会員が祝賀するには時期尚早であると警鐘を鳴らしており、ナイジェリアですべての子どもに定期的な予防接種を実施することが引き続き課題であるとしています。
フンショ氏は次のように述べています。「ナイジェリアに野生型ポリオウイルスが再び持ち込まれないようにすることが、極めて重要です」
そのためには、ロータリーによる積極的なアドボカシー活動と予防接種キャンペーンへの認識向上を継続し、ロータリー会員が引き続き募金を行うことが必要であるとフンショ氏は話します。ロータリーはこれまで、ナイジェリアにおけるポリオ根絶活動に対し、2億6800万ドルを寄付しました。
「ポリオのない世界を夢見た最初の団体として、ロータリーはこの約束を守ることに献身しています」とマクガバン氏。「ナイジェリアでの進展はこの目標への大きな前進ですが、パキスタンとアフガニスタンでも同様の進展が見られるように、活動の勢いを保たなければなりません」
10月24日の世界ポリオデーにポリオ根絶活動への支援を募り、認識を高めましょう。ポリオのない世界の実現のため、皆さまからのご支援をお願いいたします。